肝属郡東串良町にある「唐仁古墳群」は、大隅地方を代表するの古墳群で、昭和9年に国史跡名勝天然記念物の指定を受けています。狭い地域に古墳が密集していて、前方後円墳4基、円墳132基があります。

この地域最大の唐仁大塚古墳(1号墳)は、全長185mの大型前方後円墳です。この大きさは県内で最大、九州で第3位の大きさです。大塚古墳の墳頂には大塚神社があり、その床下には石室が収められています。

平成30年度から、鹿児島県と3町(東串良町、大崎町、肝付町)は連携して、魅力ある観光地づくり事業として、「日本最南端古墳巡り」の大隅歴史散策拠点整備を進めています。
この度、以下のような東串良町の唐仁工区の拠点が完成しました(肝付町は来年度以降の予定)。

唐仁大塚古墳(1号墳)の円墳部が見られる古墳の西側に、茅葺き風の東屋(休憩所)、トイレ、駐車場、多目的広場(バス駐車場兼用)、駐輪場、案内看板(唐仁古墳群、古墳巡りサイクリングロードマップ)ができあがりました。

さらに、周辺の古墳群が散策できる案内看板が約10カ所の古墳に設置されます。

昨年12月26日(火)に東串良町唐仁工区開設記念式典が開催されました。原田和太鼓童「翔」の演奏後に、宮原東串良町長の式辞や来賓の挨拶などがありました。

大隅には、全国的にも稀なほど、古代からの歴史的遺産が密集しています。これは驚くべきことですが、まだ地元でも広く知られていません。
当面は、唐仁、横瀬、塚崎古墳とその周辺の歴史散策拠点の整備が進み、その歴史的遺産の価値が見直されて、観光客、歴史やサイクリングの愛好者たちが大勢押し寄せる地域にしたいものです。