弥生時代の王子遺跡から発見された住居跡2基、その他出土品200点が、王子遺跡資料館に展示されています。資料館の場所は鹿屋市立図書館、文化会館の北側隣です。

王子遺跡は国道220号線バイパス工事前の事前調査で発見され、発見された地名の王子町から名付けられました。
今から約2000年前の弥生時代中期ころの大集落跡です。出土したものは竪穴式住居跡27基、掘立柱(ほったてばしら)住居跡12基、土器、石斧(せきふ)、石鏃(せきぞく)、鉄製品などです。

資料館には、掘立柱住居跡と竪穴式住居跡各1基が移設されています。前者には棟の両端を支える柱(棟持柱)があり、伊勢神宮の神明造りの構造に似ていて、その祖形ではないかといわれています。棟持柱を持つ遺構としては、我が国で最も古いものです。

各種の土器の他に、指紋や魚の絵が付いた土器片など、珍しい出土品が多数展示されています。