山ノ口遺跡は、錦江町にある山ノ口旧砂浜(二千余年前)に構築された大小の環状配石からなる、弥生中期の祭祀遺構(神霊を祀った遺跡)です。
軽石で作られた岩偶(人形)や孔が開けられた土器などが多数出土しています。弥生時代中期を代表する標識遺跡(時期区分名命名の契機を与えた 遺跡)で、県内外にもこのような遺跡はなく、編年の基準となる重要な遺跡です。
山ノ口遺跡は、玉龍高校の元教員で、鹿児島県考古学会を有志とともに創立して、会長として40年にわたり牽引された故・河口定徳氏が主体となって発掘調査されました。
河口氏の出土品コレクションは、県立埋蔵文化財センター、錦江町、県歴史・美術センター黎明館に寄贈されて保管されています。令和3年1月11日(土)まで「河口コレクションの里帰り展示」を、錦江町文化センターで行っています。