上野原遺跡は、錦江湾に望む縄文時代早期前葉(約10,600年前)の遺跡で、日本列島の縄文時代の開始期の遺跡として重要で、国指定遺跡となっています。

この遺跡では、52軒の竪穴住居群を中心に,39基の集石や16基の連穴土坑などの調理施設をもった集落(ムラ)が発見されました。南九州地域における定住化初期の様相を示す大集落です。南九州における定住化初期の縄文のムラの一部は、発掘当時のままの姿で遺跡保存館で見ることができます。

 

国指定史跡内で発見された約10,600年前以後の土器や石器などの出土品は、同じ敷地内の県立「上野原縄文の森展示館」に展示されています。また、ここで近代までの鹿児島の歴史を学ぶこともできます。


隣接する県立「埋蔵文化センター」では、展示物や出土品の整理作業の様子を見学できます。

(文責:朝倉悦郎)