桜島の大正噴火のすざましさを伝えるものとして、桜島の黒神地区にあった「腹五社(はらごしゃ)神社」の埋没鳥居が有名です。もともとは高さ3mあった鳥居が、今は上部の約1mを地上に見せています。その下の約2mは、噴火後1日で、軽石や火山灰に埋め尽くされたそうです。

もう一つ、大隅側にも埋没鳥居があります。
垂水市にある牛根麓稲荷神社の埋没鳥居です。個人所有の敷地内にあったので、最近までは一般には知られていませんでした。鹿児島県により2011年に展望広場、遊歩道、駐車場などの周辺整備が行われ、2012年に垂水市天然記念物に指定されて、一般公開されるようになりました。

その場所は国道220号線から近いです。「道の駅湯っ足り館」の西側800mにコンビニ「Yショップ榊」があり、その向かいにある細い道に入り、山側に向かって進むと駐車場があり、そこから斜面の道を登ると埋没鳥居に行き着きます。
高さが約3.7mあった鳥居が、大正の大噴火で噴出した火山灰・軽石で完全に埋まったそうです。現在は約1.45mまで掘り出され、鳥居の上部を見ることができます。

急な斜面の高所にあるので、近くに錦江湾と桜島と集落がよく見えて、眺めが良いです。