薩摩藩は、藩が直接関与して中国(清国)などと密貿易を行っていました。
家老の調所笑左衛門が、藩の御用商人として密貿易に活用したのが、指宿の
浜崎太平次です。太平次は、アメリカの西南戦争で世界的な綿花不足になった際に、綿花貿易で薩摩藩に巨利をもたらしました。
その他にもテングサ(海藻)を原料に寒天を作り、ロシアや清国に輸出したり、奄美大島で醤油を製造してフランスに輸出したりするなど、多方面の貿易、海運で活躍した豪商です。
ここは、都城市にある寒天工場跡地です。九基の窯跡があります。甑島などから採れたテングサを原料にし、できた寒天を馬で福山に運び、当時の清やロシアなどに密輸しました。