4月13日にノルディックウォーキングと史跡巡りの愛好者たちによる「吾平麓のまち歩き」がありました。大隅史談会の小手川 清隆理事に、吾平の町中の見どころ十数ヶ所を案内していただきました。
まず「鵜戸神社」で、吾平から西南戦争に出陣した5人の戦死者の忠魂碑、鎌倉時代の巨大五輪塔などを見学しました。
麓地区に入り、江戸時代に郷士であった「鎌田家」と「松山家」を見学し、ご祖先の話などをうかがい、郷士の家格と生活がしのばれました。
次に、江戸時代末期に活躍し、小説でも知られた修験者・牧仲太郎が出た場所にある「千手院」で、ご住職から修験者(山伏)の家系の話を聴き、肖像画家の父親が描いた先祖の山伏の絵と、家系図などが書かれた手書き資料を見せていただきました。
「麓湧水地」では、「鍬持ち田の神様」は肝付地区のみにあることを学んでから、江戸時代に吾平を治めていた郷士たちの事務所であった「地頭仮屋」跡に行きました。
姶良川を越えて、平安時代の畑のものと考えられる「畝の跡」と「古道(道の跡)」が発見された遺跡発掘現場に立ち寄ってから、その横にある「㈱サクラクレパス」の鹿児島工場を見学しました。
「吾平中学校」では、中学校になる前は青年学校があり、戦時中は鹿屋基地から移設したゼロ戦などのエンジン組立工場があったことをうかがいました。そして、中学校の前にある「小鹿酒造㈱」の工場見学をして、4月頃から麦焼酎、8月頃から芋焼酎を製造していることを知りました。
商店街の近くにある「正念寺」では、ご住職にお寺の歴史を話していただいてから、戦時中の空襲で機銃掃射を受けた際に、本堂の太鼓や戸や柱などに残された弾痕を見学しました。
最後に「ファミリープラザ杉園」で、杉園会長からお店と商店街の歴史や経営のご苦労話をうかがい、感銘を受けました。
今回の「吾平麓のまち歩き」で、吾平町の中心部の狭い地域だけでも、初めて見聞きしたことが多いことに15名の参加者は驚かれ、満足されて帰途に付かれました。