佐多の島泊集落から川沿いに上流へ行くと、林道入口に磨崖仏入口と書いた案内杭があります。小川を石伝いに渡り、山道をかなり歩かないと行けません。
磨崖仏は、標高182メートルの山頂の岩壁に刻まれた連弁付きの阿弥陀如来像と思われる浮彫りです。岩体の上部におぼろげに確認できます。写真右側の判別しやすい浮彫り拡大部は、ブログ「鹿児島の自然と食」から借用して加工しました。
岩体に彫られた穴の中に、室町時代中期の宝塔的五輪塔二基と仏像が一体安置されています。その他に、室町期応永中期の佐多氏一族のものとみられる板碑および鎌倉中期頃の五輪塔二基もあります。
これらの石塔群などから、当地は霊場であり、仏道修行の場であったことが判ります。