垂水市の浜平錦町に残る垂水海軍航空隊の特殊地下壕が、委託業者による調査により明らかになりつつあり、中間報告がありました。

特殊地下壕の入口は「はまびら道の駅」東側の崖下にあります。現在、地下壕に入ることは禁止されています。

地下壕は複数で、以下の概略図中に緑の線で囲った、最も大きな場所の坑道は縦に11本あり、横方向にも坑道があります。

この場所の縦坑の最大高さは3.6m、横幅は約3.8m、横坑の最大高さは2.6m、総延長は約13km、内部面積は5,138m2もあります。

魚雷整備用と考えられる構造物や貯水槽などの跡も見つかっています。

以下にこの場所の地下壕の平面図を示します。現存するひとまとまりの特殊地下壕としては、九州で最大規模です。

防災のための崖の斜面工事が計画されていますが、この特殊地下壕は後世に残すべき貴重な戦跡です。安全対策をした上で、平和学習及び歴史教育資料として保存・活用されることを期待しています。

なお、類似した大規模な特殊地下壕としては、長野県の「松代象山地下壕(まつしろぞうざんちかごう)」が有名です。現在、無料で地下壕の一部が自由に見学できます。